概要
本態性振戦は、手や腕を伸ばして保つとき、コップを持つ・字を書くなどの動作中にふるえが出る状態です。頭や声に出る人もいます。じっとしているときのふるえ、動作が遅い・歩きにくいなど別の症状もあるときは、パーキンソン病など別の原因を確認します。
原因
原因は一つに定まっておらず、家族内に同じふるえが見られる人もいます。ただし、ふるえをすべて本態性振戦と決めつけません。甲状腺の病気、薬の副作用、カフェインなどでふるえが強くなることがあります。診察では、いつ・どんな動作でふるえるか、服用薬、家族歴、生活への支障を確認し、必要に応じて血液検査などでほかの原因を調べます。
治療法
ふるえが軽く生活に困っていなければ、薬を使わず経過を見ることもあります。一方、書字、食事、仕事や人前での活動に支障があれば治療を相談できます。薬ではβ遮断薬や抗てんかん薬などが用いられますが、喘息や心臓の病気、眠気などを考慮して選びます。太いペンや重みのある食器など使いやすい道具も役立ちます。薬で十分に改善しない重い場合は、専門施設で脳深部刺激療法などを検討することがあります。「軽症なら治療は不要」と本人の困りごとを切り捨てません。
ふるえる場面を記録する
安静時か、腕を伸ばしたときか、字を書く・コップを持つときかを記録します。片側だけか両側か、頭や声、歩き方の変化も伝えてください。
薬・甲状腺など別の原因も確認
服用中の薬、カフェインの摂取、動悸や体重変化を伝えます。診察と必要な検査で、甲状腺の病気や薬剤性のふるえなどを確認します。
困りごとが治療の目安
字を書く、食べる、仕事をする、人前で話すことが難しければ、ふるえの大きさだけで判断せず相談します。薬を使わない選択も、治療を試す選択もあります。
薬と生活の工夫
β遮断薬や抗てんかん薬は持病と副作用を踏まえて医師が選びます。持ちやすいペンや食器なども相談できます。薬で難しい重症例は専門施設の治療を検討します。