病気診断.net病名・症状から調べる病気の辞典

リウマチ熱

最終改定日:

息切れ・胸痛・むくみは早急に相談

溶連菌感染の数週間後に発熱や関節の痛みが出たら受診を考えます。胸痛、息切れ、動悸、むくみがあれば心臓の評価が必要なので早急に相談し、強い呼吸困難や意識の変化があれば救急受診します。

概要

リウマチ熱は、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)による咽頭炎の後などに起こる、関節、心臓、皮膚、神経に及ぶ炎症性の病気です。感染の1~5週間後に発症することがあり、5~15歳で多くみられます。発熱、足首・膝・肘・手首などの関節の痛みや腫れが代表的ですが、心炎、意思とは無関係な動き(小舞踏病)、輪状の発疹、皮下結節などは人によって異なり、全部がそろうわけではありません。心炎は症状が目立たなくても生じ、心臓弁に長期の影響を残す場合があります。

原因

溶連菌の感染後に起こる免疫反応が関係すると考えられていますが、発症の詳しい仕組みは完全には分かっていません。のどの痛みが治まった後に症状が出ることもあり、のどの症状がない時点の検査だけで否定できません。診断は、先行する溶連菌感染の証拠、関節や心臓などの症状、血液検査などを組み合わせ、改訂ジョーンズ基準を参考にします。疑い例では心雑音がなくても心エコーで心炎を評価します。「リウマチ」という名前でも関節リウマチとは別の病気です。

治療法

治療は、残っている溶連菌を除く抗菌薬、発熱・関節炎などの炎症を抑える治療、心不全など合併症への対応を組み合わせます。抗炎症薬やステロイド薬の使用は心炎の程度などによって医師が判断し、誰にでも同じ薬を使うわけではありません。再発すると心臓弁の損傷が悪化するおそれがあるため、診断後は長期にわたる抗菌薬による再発予防と心臓の経過観察を検討します。予防の期間や方法は心炎・弁障害の有無、年齢、地域の薬剤事情に応じて担当医と決めます。症状が消えても自己判断で治療を終えず、継続計画を確認します。

症状は全部そろわない

関節炎が目立つ人も、心炎や小舞踏病が目立つ人もいます。輪状紅斑や皮下結節は診断の手がかりですが、頻度は高くありません。皮下結節がないことだけで否定できません。

診断は感染歴・症状・心エコーを組み合わせる

一つの検査で確定できず、改訂ジョーンズ基準と先行する溶連菌感染の証拠を合わせて判断します。心雑音がなくても心炎が潜む場合があるため、疑い例では心エコーを受ける理由を確認します。

再発を防ぐ治療を継続する

発症時の抗菌薬は残存菌を除くために使い、その後の長期予防は再発と心臓弁への影響を減らすための別の目的です。期間や方法は心臓の状態などで変わるため、自己中断せず担当医と計画します。

診察で確認したいこと

「溶連菌感染の証拠は何か」「心エコーで心炎・弁障害はあるか」「抗菌薬の治療と再発予防の違い」「心臓の経過観察はいつまでか」を確認すると、治療後の見通しを整理できます。

参考資料

  1. Clinical Guidance for Acute Rheumatic FeverCenters for Disease Control and Prevention
  2. Diagnosing Acute Rheumatic FeverCenters for Disease Control and Prevention
ページの先頭へ