概要
続発性(二次性)ネフローゼ症候群は、ほかの病気や薬などが原因で、大量の尿タンパクと低アルブミン血症が生じる状態です。むくみ、体液がたまることによる体重増加、だるさなどが見られます。成人だけでなく小児にも起こります。症状が似ていても、原因疾患によって治療や経過が異なります。
原因
糖尿病性腎症、ループス腎炎などの自己免疫疾患、アミロイドーシス、感染症、がん、薬などが原因になります。IgA血管炎や妊娠高血圧腎症などが関係する場合もあります。持病があることだけで原因を決めず、病歴、服用薬、検査などから確認します。ネフローゼ症候群に血栓症が合併することもあり、血栓を見つけたことだけで原因と結果を決めないことも大切です。
治療法
背景にある病気の治療と、むくみ・血圧・尿タンパク・脂質などへの治療を組み合わせます。糖尿病、自己免疫疾患、感染症、薬が原因の場合では対応が違い、全員にステロイドを使うわけではありません。原因となる薬が疑われる場合も、変更は医師と相談して行います。食事や水分、活動の計画は腎機能・病状・栄養状態などに合わせて決めます。
尿量低下や発熱・急な悪化は、予約を待たず連絡
尿が明らかに少ない、むくみや体重が急に増える、発熱や強い腹痛がある場合は、速やかに医療機関へ連絡してください。急な呼吸困難、強い胸痛、意識がおかしい場合は119番です。妊娠中や持病の治療中の人も、新しい尿・むくみの変化を担当医に伝え、以前の病気と同じ症状だからと様子を見続けないでください。
腎機能と、原因の病気を調べる検査を確認
尿タンパクや血液のアルブミン、腎機能を確認し、病歴や薬、必要な血液・画像・腎生検などから原因を調べます。検査は全員同じではなく、持病がある人にも別の原因が見つかる場合があります。どの病気や薬が関係すると考えられるのか、まだ調べる必要があるものは何か、説明を受けましょう。
持病の経過と、処方薬・市販薬をまとめて伝える
持病の名前と最近の経過、妊娠の可能性、これまでの尿検査、飲んでいる薬を伝えます。市販の痛み止めなども含めて薬の一覧を持参してください。薬が原因かもしれないと考えても、自分で中止・再開せず、医師・薬剤師に相談します。複数の診療科に通う場合は、薬や検査・治療の変更をそれぞれの担当医と共有しましょう。
原因ごとに治療が異なり、全員が免疫抑制治療を受けるわけではない
血糖や血圧の管理、自己免疫疾患の治療、感染症の治療、原因となる薬の見直しなど、背景に合わせて治療を決めます。ステロイドや免疫抑制薬の必要性も個別です。尿タンパクを減らすこと、むくみを抑えること、腎機能を守ることのうち、現在の治療目標と確認する検査を医師に聞いておきましょう。
食事や水分は、持病の治療とも合わせて調整
減塩や、水分・タンパク質・エネルギー量は、腎機能と持病の治療、栄養状態などを踏まえて決めます。尿へ失われたタンパクを補うためと大量に摂ったり、むくみだけを見て極端に飲食を減らしたりしないでください。活動も、体調や病状に応じた範囲を確認します。指示が食い違って見える場合は、自分で選ばず医療者へ相談しましょう。
腎臓と原因疾患の経過を一緒に確認する
再発や腎機能への影響は原因によって異なり、二次性であることだけで一律に予後は決まりません。むくみが減っても、尿タンパクやアルブミン、腎機能、原因疾患の活動性などを確認します。家庭で記録する項目と通院予定、体調変化の連絡先を決め、検査結果や薬の変更を受診時に持参してください。