概要
単純ヘルペス脳炎は、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって脳に炎症が起きるまれですが重い病気です。発熱、強い頭痛、意識や行動の変化、言葉が出にくい、けいれんなどが現れます。症状の組み合わせは年齢や経過で異なり、全てがそろうわけではありません。急な意識の変化やけいれんがあれば救急車を呼ぶなど、直ちに救急医療につないでください。
原因
単純ヘルペスウイルスが脳に及ぶことで発症します。成人ではHSV-1が多いものの、年齢や状況で原因ウイルスは異なり、初感染でも体内に潜んでいたウイルスの再活性化でも起こります。普通の上気道感染が必ず脳炎に進むわけではありません。病院では脳のMRI、髄液検査でのウイルス遺伝子検査などを組み合わせ、ほかの脳炎や病気と区別します。
治療法
入院して抗ウイルス薬のアシクロビルを点滴で投与し、けいれん、呼吸、意識の状態なども治療します。脳炎が疑われるときは診断検査と並行して速やかに治療を始めることが重要で、結果を待つ間に治療が検討されます。治療しても記憶、言葉、てんかんなどの後遺症が残る場合があり、退院後も必要な診察とリハビリテーションにつなぎます。家庭で経過観察してよい病気ではありません。
意識の変化やけいれんは救急へ
発熱に意識・行動の変化やけいれんが重なる場合は直ちに救急医療へ。
検査と早期治療を並行する
疑われる場合は髄液検査などとともに点滴治療を急ぎます。