血圧の急上昇や息切れの変化は連絡を
急な血圧上昇に頭痛・吐き気などを伴う場合は、強皮症腎クリーゼの可能性があるため、すぐに担当医へ連絡してください。強い息苦しさや胸痛も速やかな評価が必要です。発熱や痰の増加がある場合には、肺の感染についても相談します。
概要
全身性強皮症は、皮膚の硬化に加え、血管や肺、消化管、腎臓などに影響が出ることがある自己免疫疾患です。指先の血流が悪くなるレイノー現象や皮膚のこわばりがみられ、肺や心臓などの合併症の有無も調べます。病型と臓器障害の程度は人によって異なります。国の指定難病です。
原因
免疫の異常、血管の障害、組織の線維化が関わりますが、発症の詳しい仕組みはまだ解明されていません。遺伝的な要素や環境要因が関与する可能性がありますが、親から子に必ず伝わる病気ではありません。
治療法
皮膚、肺、血管、消化管、腎臓など、障害された臓器と重症度に応じて治療を選びます。皮膚硬化や間質性肺疾患には免疫を調整する薬などを、肺高血圧症、逆流性食道炎、指先の血流障害にはそれぞれの治療を検討します。強皮症腎クリーゼには速やかな対応が必要です。ステロイドをすべての内臓病変に一律に使うわけではなく、高用量の使用は腎クリーゼの危険因子とされます。定期的に臓器の状態を確認し、専門医と治療を決めます。
似た病名を区別する
全身性強皮症は全身性硬化症とも呼ばれます。「限局性強皮症」は別の病気です。一方、「限局皮膚硬化型全身性強皮症」は全身性強皮症の一つの型で、皮膚の範囲が限られていても肺高血圧などの確認が必要です。診断書の病名や病型を担当医と確認してください。
皮膚が落ち着いても臓器を確認
皮膚が柔らかくなることと、内臓の障害が回復することは同じではありません。病型にかかわらず、肺高血圧の早期発見に向けた心エコー・呼吸機能・血液検査などの定期評価が大切です。必要な検査と間隔を相談してください。
薬は臓器とリスクを踏まえて選ぶ
ステロイドの使用は強皮症腎クリーゼのリスクにも関わるため、期待する効果と危険性を踏まえて判断します。用量の数字だけで自分に安全かどうかを決めず、目的と確認すべき症状を担当医に尋ねてください。薬を自分で増減・中止しないでください。