概要
肺化膿症(肺膿瘍)は、肺の一部が感染で傷み、膿がたまる病気です。発熱、咳、痰、胸の痛み、疲れやすさが出ることがあり、痰が悪臭を帯びたり血が混じったりする場合もあります。ただし高齢者では症状がはっきりしないこともあります。息苦しさが強い、意識がはっきりしない、多量の血を吐く場合は救急で評価を受けてください。
原因
口やのどの細菌が誤って気道に入り、肺で感染を起こすことが多く、飲み込みの障害や意識の低下、歯周病などが関係します。肺がんなどで気道がふさがる場合や、血流を介して感染が広がる場合もあります。胸部X線やCTで膿のたまった空洞を確認し、必要に応じて痰や血液の検査で原因菌を調べ、ほかの肺病変との区別を進めます。
治療法
主な治療は原因となる細菌を想定した抗菌薬で、重い場合は点滴から始め、改善すれば内服へ切り替えることがあります。治療は数週間かかることが多いものの、期間は症状と画像の改善で個別に決めます。改善しない場合は別の原因、気道の閉塞、胸膜に膿がたまる膿胸などを調べ、排膿や手術を検討します。入院の要否や体位を使った排痰は状態によるため一律には決めません。誤嚥を繰り返す人では飲み込みの評価と口腔ケアも重要です。
画像で空洞を確認
胸部X線やCTで空洞の位置と広がりを調べ、膿胸や気道閉塞など別の病態も確認します。
抗菌薬で改善しない場合
病原体、気道閉塞、膿胸などを再評価し、必要なら膿を排出する処置を検討します。