感染の可能性が直近なら、検査待ちにしない
HIV感染の可能性がある性行為や針刺しなどの直後は、できるだけ早く医療機関に相談してください。曝露後予防(PEP)は早期の開始が重要で、原則72時間以内に検討します。症状や検査で陽性になるのを待つ対応ではありません。必要性は医師が判断するため、起こったことと時刻を伝え、72時間を過ぎていても検査やほかの支援について相談します。
概要
HIV感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染症です。エイズ(AIDS)は、免疫機能が低下して特定の日和見感染症や悪性腫瘍などを発症した状態を指します。HIVへの感染とエイズの発症は同じ意味ではありません。
初期には発熱などが出ることも、症状がないこともあります。感染の有無は症状では判断できず、検査が必要です。
原因
主な感染経路は性的接触、血液を介した感染、母子感染です。握手や会話、食器の共用といった通常の日常生活で感染することはありません。
治療法
抗HIV療法(ART)でウイルスの増殖を抑え、免疫機能の低下やエイズの発症を防ぎます。早期に診断を受けて治療を続けることで、長く健康的に生活することが期待できます。
一般的な治療で体内のHIVを完全に取り除くことはできず、継続的な治療と通院が必要です。薬の組み合わせは専門医と決めます。保健所などでの検査・相談も利用できます。
スクリーニング陽性と、感染確定は別
最初の検査が陽性でも、確認検査を経て感染を診断します。陰性でも、感染初期には検出できない「ウインドウ期」があります。検査の種類、最後に感染の可能性があった日、再検査の時期を確認してください。国内の検査・相談マップは、早期の陰性結果について3か月以降の再検査を案内しています。
治療継続と、相談できる場所を確認
HIV陽性でも、適切な治療を継続して長く健康に生活することが可能です。血液中のウイルスを検出できない状態に保つと、性行為ではHIVを伝えません(U=U)。これは完治や、ほかの性感染症の予防を意味するものではありません。服薬や副作用、通院の困難は診療チームに相談し、不安がある段階でも保健所などの無料・匿名検査を利用できます。