概要
サルコイドーシスは、肺や胸のリンパ節、眼、皮膚、心臓などに炎症性の肉芽腫ができる病気です。がんではありませんが、障害される臓器によっては視力や心臓の働きに影響するため、すべてを「良性で自然に治る」と考えることはできません。胸部画像で偶然見つかる人もいれば、目のかすみ・飛蚊症、咳や息切れ、皮疹、強い疲労感などが出る人もいます。失神や急な強い息切れは救急受診を考え、急な視力低下は速やかに眼科へ相談してください。
原因
原因はまだ明らかではありません。免疫反応によって肉芽腫が形成されると考えられていますが、特定の感染症や体質だけで説明できる病気ではありません。診断では症状と胸部画像、眼科検査、心電図、血液・尿検査などで臓器の状態を調べ、必要に応じて組織の検査を行います。結核やほかの炎症性疾患、腫瘍など似た病気を除外することも重要です。
治療法
症状が軽く臓器機能への影響が小さい場合は、治療せず定期的に経過を見ることがあります。ただし、眼や心臓、神経などの病変や肺の機能低下がある場合は、症状が目立たなくても治療が必要なことがあります。眼や皮膚では局所治療、全身的な病変ではステロイド薬を中心に、必要に応じて免疫抑制薬などを専門医が検討します。心臓の不整脈や伝導障害には薬だけでなくペースメーカーなどの治療が必要な場合もあります。経過観察中も眼と心臓などの確認を続け、変化があれば受診してください。
治療しない経過観察にも定期検査が必要
軽い病変は自然に改善することがありますが、眼や心臓などの影響を見落とさないよう、診察・検査を続けます。「90%が治る」とは決めつけません。
失神・急な息切れ・視力低下に注意
不整脈や心不全、眼の炎症が関わることがあります。失神や急な強い息切れは救急受診を考え、急な視力低下や強い眼症状は速やかに眼科へ相談します。
肺だけでなく眼・心臓も評価
胸部画像や肺機能に加え、眼科検査や心電図などで臓器の状態を確認します。必要に応じて組織検査を行い、似た病気を除外します。
治療は臓器と機能への影響で決める
局所的な眼・皮膚病変には局所治療を検討します。視力や心機能、肺機能などに影響する病変では全身的なステロイド薬などを専門医が検討します。
疲労や痛みも診察で伝える
画像に目立つ変化がなくても、疲労、痛み、息切れで生活に支障が出る人がいます。日常生活への影響を具体的に伝え、継続した評価を受けます。