発熱と強い首の痛み・腫れは早く受診
首の腫れや強い痛みに発熱、飲み込みにくさが伴う場合は、速やかに医療機関へ相談・受診してください。急に呼吸がしにくくなる、意識が悪い場合は119番へ連絡してください。 亜急性甲状腺炎と考えて余っているステロイドを使うなど、自己判断の治療は避けます。感染による炎症では必要な対応が異なります。
概要
急性化膿性甲状腺炎は、細菌感染などによって甲状腺やその周囲に強い炎症が起こる病気です。首の痛み・腫れ、発熱、飲み込むときの痛みなどが現れます。膿がたまる膿瘍をつくり、感染が広がることもあるため、速やかな診断と治療が必要です。
小児にみられますが成人にも起こります。亜急性甲状腺炎などと症状が似ていても治療が異なるので、自然に治るものと判断して待たないでください。
原因
生まれつき喉から甲状腺付近へつながる細い管(下咽頭梨状窩瘻)があり、そこを通って細菌が入り込む場合があります。特に小児や繰り返す感染で確認します。
ただし、この管がある人だけに起こる病気ではありません。免疫を抑える治療や病気、首の処置・外傷などの背景も含めて調べます。感染の原因や経路は一人ひとり異なります。
治療法
抗菌薬を速やかに開始し、培養などの結果と経過に応じて調整します。膿瘍がある場合は、穿刺や切開などで膿を排出する処置を検討します。膿瘍があるから直ちに甲状腺を摘出するという意味ではありません。
梨状窩瘻などがある場合は、感染を治療した後に再発を防ぐ処置を相談します。瘻孔の摘出や内視鏡的な閉鎖など、状態と医療機関の体制に応じて方法を選びます。
感染と膿瘍、再発の原因を調べる
血液検査、超音波などの画像検査、必要に応じて穿刺した液の培養などを行います。炎症の広がりや膿瘍の有無を見て、処置を判断します。 繰り返す感染では、梨状窩瘻などの原因を調べる検査も相談します。以前に同じ場所が腫れたこと、手術や処置、免疫を抑える薬の使用を伝えてください。
感染の治療と再発予防を分けて確認
症状が良くなった後も、抗菌薬や再診の指示に従います。『感染は落ち着いているか』『瘻孔などの確認が必要か』『再発予防の処置を行うか』『再び腫れたときの連絡先』を確認しましょう。 瘻孔を処置する場合は、選べる方法、声などへの影響、再発の可能性について説明を受けて判断します。