概要
アルコール性肝障害は、飲酒に関連して起こる肝臓の病気の総称で、現在は『アルコール関連肝疾患』とも呼ばれます。脂肪肝から肝炎、肝硬変まで病態は幅広く、全員が決まった順序や割合で進行するわけではありません。初期には症状がないこともあります。黄疸(白目や皮膚が黄色い)、腹水によるおなかの張り、吐血、意識の変化などがあれば重い肝障害や合併症の可能性があり、速やかに受診してください。
原因
飲酒量・飲み方・飲酒を続けた期間に加え、体質、肥満や糖尿病、ほかの肝疾患なども状態に影響します。飲酒だけが原因と決めつけず、医師には飲む種類と量、飲まない日、最近の飲酒、服薬歴を伝えます。血液検査は複数の項目を組み合わせ、必要に応じて腹部超音波検査などで脂肪肝や肝硬変の徴候を調べます。γ-GTPが高いだけで原因や重症度は決められず、正常でも飲酒の影響を否定できません。
治療法
肝障害がある場合は禁酒を基本に、栄養状態、肝臓の線維化や合併症を評価して治療します。飲酒をやめにくいときは主治医に伝え、依存症の専門的な支援や心理社会的治療につなげてもらいましょう。長く大量に飲んでいる人が急にやめると、ふるえや発汗などの離脱症状が起こることがあるため、断酒を始める前に医療者へ相談します。重症の肝炎や肝硬変では入院や合併症治療が必要になることがあります。
検査値一つで判断しない
飲酒歴を具体的に伝え、複数の血液項目や画像検査で肝臓の状態と別の原因を調べます。
やめにくさや離脱症状も相談する
飲酒をやめにくい場合は支援を受けられます。大量飲酒を続けている場合は、断酒時の離脱症状についても医療者へ相談してください。