発熱・息切れ・出血は担当医に連絡
経過観察中や治療中に発熱、息切れの悪化、止まりにくい出血などが出たら担当医に連絡してください。強い呼吸困難や意識の変化は救急受診します。治療開始を待っている間も、定期受診を中断しないことが大切です。
概要
慢性リンパ性白血病(CLL)は、白血球の一種であるBリンパ球ががん化し、血液や骨髄などで増える病気です。同じ性質の細胞が主にリンパ節にみられる場合は小リンパ球性リンパ腫(SLL)と呼びます。多くはゆっくり進み、初期には症状がないこともあります。進行すると首などのリンパ節の腫れ、貧血による息切れやだるさ、意図しない体重減少、発熱、寝汗などがみられます。症状の有無だけで進行度を決められず、血液検査と診察を重ねて評価します。
原因
Bリンパ球ががん化することで起こりますが、個々の人で発症した原因を特定できるとは限りません。血液でリンパ球が多い場合も、感染症など別の理由があるため、必要に応じて血液中の細胞の種類・表面の特徴を詳しく調べます。治療方針を考える際には、血球数のほか染色体・遺伝子の検査が用いられることがあります。骨髄検査は状況に応じて行い、全員に必須とは限りません。遺伝だけで家族の発症リスクを決めることはできません。
治療法
無症状で病気が進んでいなければ、直ちに薬を始めず定期的に診察と血液検査を行う「無治療経過観察」が標準的な選択肢です。早く治療すれば必ず長生きできるわけではありません。貧血や血小板減少、リンパ節・脾臓の進行性の腫れ、CLLによる体重減少や寝汗などが治療開始を考える手がかりです。治療が必要な場合は、分子標的薬を中心に、病状や検査結果、持病、副作用を踏まえて選びます。放射線治療や造血幹細胞移植を全員が受けるわけではありません。
経過観察は「放置」ではない
症状がなく進行もない時点では薬を始めず、診察と血液検査で変化を追うことがあります。早期に一律で治療を始めても生存期間が延びるとは示されていません。次の検査時期と連絡すべき変化を確認します。
リンパ球増加だけで確定しない
血液中のリンパ球の数・特徴を調べ、ほかの原因やSLLなどとの違いを確認します。治療選択に必要な染色体・遺伝子の情報も医師が判断します。骨髄検査が必要かどうかは個別に決めます。
治療を始める判断
赤血球・血小板の減少、進行するリンパ節や脾臓の腫れ、CLLによる体重減少、強いだるさ、発熱や寝汗などを総合して決めます。リンパ球の数が高いという一項目だけで自己判断しません。
診察で確認したいこと
「今は経過観察と治療のどちらか、その理由は」「貧血・血小板・リンパ節の変化は」「治療を始める目安と薬の選択に必要な検査は」「次の受診までに連絡する症状は」を確認します。