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脊髄小脳変性症

最終改定日:

ゆっくり進むふらつきは神経内科へ

歩くとふらつく、手元が定まらない、話しにくい症状が続く場合は神経内科に相談します。突然始まったふらつきやろれつ障害は脳卒中など別の原因もあるため救急評価が必要です。

概要

脊髄小脳変性症は、歩行のふらつき、手先の動かしにくさ、ろれつが回りにくいといった運動失調を主に示す病気の総称です。一つの病気ではなく、遺伝性と遺伝性でない病型があり、症状や進み方も異なります。立ちくらみ、排尿障害、手足のしびれなどを伴う病型もあります。脳卒中など別の原因でも似た症状は起こるため、急に症状が出た場合は速やかな医療評価が必要です。

原因

脊髄小脳変性症には原因となる遺伝子が分かっている病型があります。一方、原因が解明されていない病型もあります。診断では症状の経過、家族歴、神経学的診察、画像検査などを組み合わせ、腫瘍、血管障害、炎症、栄養障害など治療方針が異なる原因を除外します。遺伝学的検査は全員に必要とは限らず、病型の判断に役立つ場合に、結果の意味や家族への影響を相談して検討します。

治療法

多くの病型で進行を止める根治治療は確立していませんが、症状への対処や生活上の支援は可能です。運動失調に対してタルチレリンなどが使われる場合があり、薬の目的は症状の軽減であって病気全体を治すことではありません。歩行や日常動作に合わせたリハビリテーション、転倒を減らす住環境の調整、飲み込みにくさがあれば嚥下機能の評価と食事調整を行います。病型、症状、遺伝学的検査の要否、支援制度を神経内科の担当医と相談します。

病名の下に複数の病型がある

遺伝性と非遺伝性があり、遺伝性の一部は原因遺伝子が判明しています。多系統萎縮症は行政上、別の指定難病として扱われるため、診断された病型名も確認します。

似た原因を調べて病型を見極める

医師は症状の経過と家族歴、神経学的診察、画像検査を確認し、脳卒中・腫瘍・炎症・栄養障害などを区別します。遺伝学的検査が役立つかは病型により異なります。

薬は症状に合わせて使う

運動失調に対するTRH製剤・誘導体など、病状に合う薬を医師が検討します。病気の進行を止める効果を証明した治療とは区別して理解します。

転倒・飲み込みへの対応を早めに

リハビリテーションと手すりなどの環境調整で転倒リスクを下げます。食事でむせるようなら嚥下機能を相談し、必要に応じて検査や食形態の調整を受けます。

診察で確認したいこと

「どの病型が疑われるか」「遺伝学的検査が必要か」「転倒や嚥下への対策」「利用できる難病制度とリハビリ」を確認します。

参考資料

  1. 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く) 病気の解説難病情報センター
  2. 脳卒中相談窓口マニュアル Version 5.1(2026年5月)日本脳卒中学会
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