意識障害・けいれん・飲み込めない場合は119番
反応が悪い、意識を失う、けいれんする場合は119番へ連絡してください。口に水や食べ物を入れないでください。家族が救急用グルカゴンの使い方を事前に教わっている場合は、その指示に沿って対応します。 血糖測定や応急処置のために救急要請を遅らせないでください。低血糖を繰り返す、糖分を摂取しても改善しない場合も、速やかに医療機関へ相談します。
概要
低血糖は、血液中のブドウ糖が少なくなった状態です。糖尿病治療中は血糖値70mg/dL未満などを対応の目安にしますが、症状や普段の血糖の状態も合わせて判断します。冷汗、手の震え、動悸、強い空腹感などに加え、集中しにくい、普段と違う言動、眠気などが現れることがあります。
低血糖を繰り返すと、初期の症状に気づきにくくなる場合があります。重症ではけいれんや意識障害を起こし、自分で対処できなくなります。『自然に治るまで待つ』対応は適切ではありません。
原因
インスリンや一部の糖尿病薬の作用に対し、食事量が少ない、食事が遅れる、運動量が増える、飲酒するなどの条件が重なると起こりやすくなります。腎臓の働きの低下などによって薬の作用が強くなる場合もあります。
糖尿病薬を使用していない人にも低血糖が起こることがあります。症状だけでは原因を決められないため、低血糖時の血糖値や薬、食事、体調を確認し、必要な検査を行います。
治療法
意識がはっきりして安全に飲み込める場合は、事前の指示に沿ってブドウ糖などを速やかに摂取します。αグルコシダーゼ阻害薬を使っている場合は、砂糖ではなくブドウ糖を使うことが必要です。摂取後の再測定や追加の対応も、医療チームと決めておきましょう。
意識が悪い、けいれんする、飲み込めない場合は、口から飲食物を与えず救急対応が必要です。重症時には医療機関でのブドウ糖投与や、処方・指導されたグルカゴンなどを用います。改善しても再び血糖が下がる場合があるため、原因と再発予防を確認します。
症状・測定値・薬の関係を確認する
可能であれば発生時刻、血糖値、食事や運動、薬を使った時刻を残し、診察で共有します。ただし、記録をつけるより対応を優先してください。 測定値が低いのに気づかなかったことや、夜間の低血糖も伝えます。原因がはっきりしない場合は、薬の影響や他の病気を調べます。原因を調べるために、自分で長時間の絶食を試すことは避けてください。
自分と周囲が使える対応計画をつくる
低血糖時に摂取するものと量、再測定の時期、連絡先、救急薬の必要性を確認し、ブドウ糖などを携帯します。食事や活動が普段と変わる日の薬の調整は、あらかじめ主治医に相談してください。 重い低血糖や、気づかない低血糖があった場合は、治療目標や測定方法を見直す必要があります。家族や学校・職場などへ共有する内容も、本人の希望と生活に合わせて決めましょう。