概要
腸間膜動脈閉塞症は腸へ血液を送る動脈が急に詰まり、腸の血流が不足する病気です。急に始まる強い腹痛が典型的ですが、初期は腹部を押しても見た目や触診の異常が痛みほど強くない場合があります。吐き気、嘔吐、血便が出ることもあります。腸が壊死すると命に関わるため、突然の激しい腹痛、とくに心房細動や動脈硬化がある人では、様子を見ず救急に連絡してください。
原因
心房細動などで心臓にできた血の塊が腸間膜動脈へ流れて詰まる場合と、動脈硬化のある血管内に血栓ができる場合があります。診察では発症時刻、心臓や血管の病気、服薬を確認し、造影CT・CT血管造影で血管の閉塞と腸の状態を評価します。白血球数などの血液検査だけでは早期の病気を除外できません。
治療法
医療チームは輸液などで全身状態を整えながら、可能な限り早く腸への血流を戻します。血栓の位置、腸の傷み具合、全身状態によって、カテーテルによる血管内治療と開腹手術を選び、組み合わせる場合もあります。腸が壊死していればその部分を切除する必要があります。『必ず開腹で血栓を取る』という一律の治療ではありません。早い診断と血流再開が重要です。
突然の強い腹痛は救急へ
腹部を押したときの所見が軽くても、腸の血流障害は否定できません。
造影CTと早期の血流再開
血管と腸の状態を画像で確かめ、血管内治療や手術を選びます。