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過敏性腸症候群

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概要

過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛と排便の回数や便の形の変化が繰り返し生じる病気です。下痢型、便秘型、両方を繰り返す混合型などがあり、日常生活に支障を来すこともあります。診断には症状の経過と他の病気を疑う徴候の確認が必要です。「腹痛と下痢が2週間続いたらIBS」とは判断できません。血便、黒色便、原因不明の体重減少、貧血、発熱があれば、IBSと決めつけず医療機関に相談してください。

原因

原因は自律神経の異常やストレスだけには限られません。腸と脳の相互作用、腸の知覚過敏、運動の変化、食事、感染性胃腸炎後の変化、心理社会的な要因などが関わると考えられています。ストレスは症状に影響しても、患者の気持ちだけで起こる病気ではありません。便通や痛みの変化を記録し、食事や生活でのきっかけを医療者と確認します。

治療法

治療は下痢型・便秘型・混合型や困っている症状に合わせて選びます。睡眠、運動、食事の調整に加え、必要に応じて便通や痛みを改善する薬を使います。食事療法では食物繊維や低FODMAP食を検討することがありますが、極端な除去食を長く自己流で続けず、医師・管理栄養士に相談してください。症状が続く場合、認知行動療法など腸と脳の相互作用に働きかける心理療法も選択肢です。血便など警告徴候がある場合は先に別の病気の評価を行います。

2週間だけで診断しない

IBSでは腹痛と排便の関連、便回数・便形状の変化、経過を確認します。Rome IVの目安は直近3か月で週1日以上の腹痛、症状の始まりが6か月以上前です。短い経過でも医師へ相談できます。

血便・体重減少・発熱は別の原因を調べる

血便、黒色便、貧血、予期せぬ体重減少、発熱などはIBSだけでは説明できない可能性があります。新しく出た症状や悪化も受診して伝えます。

下痢型・便秘型で対応を変える

便の形と排便頻度を記録し、下痢型、便秘型、混合型などを医療者と確認します。薬は型と主な悩みに合わせて選び、同じ薬を全員に使うわけではありません。

除去食は専門家と短期間で試す

食物繊維の調整や低FODMAP食が役立つ場合があります。自己流の長期制限で栄養が偏らないよう、症状と食事を記録して医師・管理栄養士に相談します。

ストレスだけの病気ではない

腸の知覚や運動、感染後の変化など複数の要因が関わります。必要なら心理療法も症状を改善する治療として検討します。

参考資料

  1. 過敏性腸症候群(IBS)診療ガイドライン2020日本消化器病学会
  2. Diagnosis of Irritable Bowel Syndrome米国国立糖尿病・消化器病・腎疾病研究所(NIDDK)
  3. Treatment for Irritable Bowel Syndrome米国国立糖尿病・消化器病・腎疾病研究所(NIDDK)
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