概要
回虫症は、人の小腸に寄生する回虫の卵を口から取り込んで起こる感染症です。感染しても無症状のことがあります。腹痛や吐き気、幼虫が肺を通る時期のせきがみられ、多数の虫がいると腸閉塞、胆道に入り込むと強い腹痛などを起こすことがあります。便に虫のようなものを見つけた場合は捨てずに写真を撮るか、医療機関に相談して検体の扱いを確認してください。強い腹痛や嘔吐が続く場合は早めに受診してください。
原因
感染者の便に出た卵が土の中で感染可能な状態となり、汚染された土や洗っていない野菜などを介して口に入ります。幼虫は体内を移動した後に小腸で成虫になります。日本では衛生環境の改善により以前より少ないものの、海外渡航歴や食品・土との接触も診断の手がかりになります。感染経路を断つには手洗い、野菜の洗浄や加熱、衛生的なし尿処理が重要です。
治療法
医師は症状や食歴・渡航歴を確認し、主に便中の虫卵の検査で診断します。治療には回虫に効く駆虫薬を短期間用いますが、薬の種類は年齢、妊娠の有無、体の状態などに応じて医師が選びます。腸閉塞や胆道の閉塞などの合併症があれば、薬だけでなく追加の処置が必要になることがあります。市販薬を自己判断で飲む前に、寄生虫の種類を確認してください。
無症状でも感染している場合がある
腹痛やせき、便に虫が見えるなどの経過を伝えます。
便の虫卵などで確かめる
虫が出た場合は医療機関に持参方法を相談します。
駆虫薬は医師が選択
年齢や妊娠などを踏まえ、感染した寄生虫に合った薬を用います。
手洗いと野菜の洗浄
汚染された土や食品から虫卵を口に入れないことが基本です。