概要
急性間欠性ポルフィリン症(AIP)は、ヘムをつくる過程の異常によって急性の発作を起こす病気です。強い腹痛、吐き気、便秘、動悸、高血圧、不安や混乱、手足の力が入りにくいなどの症状が組み合わさり、数日以上続く場合があります。症状だけでほかの急性腹症と区別できません。強い腹痛に加えて筋力低下、けいれん、意識の変化、呼吸の異常がある場合は急いで医療機関を受診し、病名や家族歴を伝えてください。
原因
ポルフォビリノーゲン脱アミノ酵素に関わる遺伝子の変化を背景に、発作を誘発しやすい薬、絶食、ホルモンの変化などが重なると症状が出ることがあります。遺伝子の変化があっても生涯発作を起こさない人もいます。発作が疑われるときは尿中のポルフォビリノーゲン(PBG)やALAを調べ、血液中のナトリウムなども確認します。本人や家族だけで薬を中止・変更せず、処方時に病気を医療者へ伝えます。
治療法
急性発作では入院が必要になる場合があり、専門医がヘミン製剤、痛みや吐き気の治療、輸液と栄養、低ナトリウム血症への対応を判断します。糖分の補給だけを重い発作の治療として済ませません。発作を繰り返す場合は、誘因を確認し、ギボシランなど発作予防の治療を専門医と検討します。ギボシランは始まった発作を直ちに治す薬ではありません。発作の後も再発と腎臓・肝臓の状態を必要に応じて確認します。
神経症状や意識の変化は急いで受診
強い腹痛とともに筋力低下、けいれん、呼吸の異常がある場合は緊急評価が必要です。
発作時の治療と予防薬を区別
ヘミンは急性発作、ギボシランは繰り返す発作の予防について相談します。