概要
肝血管腫は肝臓にできる良性の血管性病変です。多くは無症状で、健診の腹部超音波検査などで偶然見つかります。大きくても症状がないことがあり、まれに周囲を圧迫して上腹部の不快感や右上腹部痛が出る場合があります。発熱や頭痛は肝血管腫の典型的な症状ではありません。発熱や新しい強い腹痛がある場合は別の原因も含めて診察を受けてください。
原因
血管が集まった良性の病変ですが、できる原因ははっきりしていません。女性に見つかることがあるとしても、出産回数が多いから大きくなると決める根拠はありません。超音波で疑われても画像だけで確定できない場合は、造影CTやMRIで特徴的な所見を確認します。肝硬変や慢性B型肝炎など肝がんのリスクがある人では、似た病変との区別や通常の肝がん監視が重要です。
治療法
画像で肝血管腫と確定し、症状がなければ通常は治療を要しません。大きさが大きいだけで手術するとは限りません。圧迫による症状、出血や血液凝固の異常などのまれな合併症があるときに、専門医が治療を検討します。画像で診断が不確かな場合は追加画像や経過の確認を行い、ほかの肝腫瘍と区別します。血管性病変が疑われる場合、安易な針生検は出血の危険があるため避けます。肝硬変や慢性B型肝炎などがある人は、血管腫への対応とは別に、主治医の肝がん監視計画を続けてください。
診断を画像で確認
超音波で疑われたとき、典型的でない画像なら造影CTやMRIなどでほかの肝腫瘍と区別します。
大きさだけで手術は決まらない
確定した無症状の血管腫は大型でも通常切除しません。圧迫症状やまれな合併症があれば専門医が判断します。
肝炎・肝硬変がある人は別に相談
慢性B型肝炎や肝硬変などがある場合、肝がんを見逃さないための監視計画は血管腫の有無とは別に続けます。
新しい症状を血管腫だけのせいにしない
発熱・頭痛は通常の肝血管腫の典型症状ではありません。強い腹痛や発熱が出たら別の病気も考えて受診します。