日常生活に支障があれば相談
急に全身の汗が増えた場合は原因評価を優先します。
概要
多汗症は、暑さや運動に見合わない発汗が続き、日常生活に支障が出る状態です。手のひら、足の裏、わき、顔など一部に多い局所性と、全身に多い全身性があります。汗の量だけでなく、紙や道具を扱いにくい、衣服が濡れる、人と接することを避けるなど、生活への影響も診療で大切です。緊張で汗が増えることはありますが、本人の性格や清潔さだけで起こる病気ではありません。
原因
原発性局所多汗症は明らかな原因疾患がなく、発汗を調節する仕組みが過剰に働く状態と考えられます。続発性多汗症では甲状腺機能亢進症や低血糖、感染症、神経の病気、薬剤などが関わることがあります。急に始まった、全身から大量に汗をかく、夜間も続く、発熱や体重減少を伴う場合は、汗だけを抑える前に原因を調べます。診察では部位、始まった時期、左右差、睡眠中の発汗、服薬、生活上の困りごとを確認します。
治療法
治療は原因と汗をかく部位で選びます。原因となる病気や薬剤があれば医師と確認し、自己判断で処方薬を中止しないでください。原発性局所多汗症には外用の制汗薬や抗コリン薬、手足へのイオントフォレーシス、重症のわきなどへのボツリヌス毒素注射が選択肢です。薬や処置には皮膚刺激などの副作用や適応の違いがあり、交感神経遮断術は代償性発汗などを十分に相談してから検討します。困りごとが続く場合は皮膚科へ。急な発汗に胸痛、息苦しさ、意識の変化が伴う場合は救急へ相談してください。
局所か全身か、原発性か続発性かを確認
急な発症や全身の発汗、薬剤・基礎疾患の有無を確認します。
部位に合わせて段階的に選ぶ
外用、イオントフォレーシス、注射などの適応と副作用を皮膚科で相談します。