概要
未熟児貧血は、早産で生まれた赤ちゃんに出生後みられる貧血です。赤血球が少なくなると、酸素を十分に運びにくくなります。目立つ症状がない場合もありますが、脈が速い、体重が増えにくい、呼吸が止まる発作などがみられることがあります。見た目や体重だけで判断せず、新生児科・小児科で経過を確認します。
原因
赤血球を作るよう促すホルモン(エリスロポエチン)の産生が少ないこと、赤血球の寿命が短いこと、入院中の検査で血液を採取することなどが重なります。成長に必要な鉄の補充も大切です。ただし、赤ちゃんの貧血をすべて未熟児貧血と決めつけず、出血などほかの原因も状態に応じて調べます。
治療法
貧血の程度と症状、呼吸の補助が必要か、生後の日数などを合わせて治療を決めます。必要に応じて鉄を補い、エリスロポエチン製剤を使う場合もあります。重い貧血や症状がある場合には、現在も赤血球輸血が必要です。エリスロポエチンで輸血が必ず不要になるわけではなく、すべての早産児に一律に使う治療でもありません。
呼吸や反応の異変は、貧血と決めつけず相談
呼吸が弱い、唇が紫色、呼びかけへの反応がおかしいなどの場合は119番で救急を求めます。飲み方や元気が普段と違う、体重が増えないときも、退院した病院や小児科に早めに連絡してください。次の定期受診まで待ってよいか迷ったら、受診先に確認します。
血液の数値と赤ちゃんの状態を合わせて確認
血液検査でヘモグロビンなどを確認し、推移をみます。輸血の判断は、一つの数値や大人の基準だけではできません。呼吸状態や生後の日数によって判断が変わるため、「今の数値をどう評価するか」「次の検査はいつか」を担当医に確認すると、経過を把握しやすくなります。
退院時に鉄剤・栄養・再診の計画を確認
鉄剤が処方された場合は、開始・終了の時期と量を担当医の指示で確認します。成長や栄養方法、輸血歴などで必要量は変わります。「生後3か月になれば始める」と一律に考えず、市販の鉄サプリメントや葉酸を自己判断で加えないでください。次の診察に向けて、哺乳量や体重の変化、飲ませている薬を記録しておくと相談に役立ちます。