概要
骨髄線維症は、血液をつくる骨髄が線維化し、血球を正常につくりにくくなる病気です。原発性骨髄線維症と、真性多血症・本態性血小板血症から移行した病型などがあります。貧血による疲れ・息切れ、脾臓の腫れによる左上腹部の張りや早く満腹になる感じ、寝汗、体重減少などがみられます。血液検査で偶然見つかる人もいます。経過は個人差が大きく、全員が同じ速さで進行したり急性白血病へ変わったりするわけではありません。
原因
原発性骨髄線維症は造血幹細胞に起こる後天的な遺伝子変化などが関わる骨髄増殖性腫瘍です。JAK2、CALR、MPLなどの変化が診断や病型評価の手がかりになります。これらは「遺伝子の変化」が見つかることと「子どもに必ず遺伝する病気」であることを同じ意味にはしません。診断には血算、血液像、骨髄生検、遺伝子検査、ほかの血液疾患の除外などを組み合わせます。
治療法
治療は症状、貧血や血小板数、脾臓の大きさ、年齢、予後リスクと移植の負担を踏まえて血液内科で選びます。症状が乏しい低リスク例では定期検査をしながら経過観察することがあります。脾腫や全身症状がつらい場合はJAK阻害薬、貧血には輸血などを検討します。高リスクで適応がある場合の同種造血幹細胞移植は治癒を目指せる治療ですが、合併症の負担もあるため慎重に判断します。発熱、出血しやすさ、息切れの悪化、新しい腹部症状は予定日を待たず担当医へ連絡してください。
進み方は人によって異なる
無症状で見つかる人もいれば、貧血、脾臓の腫れ、寝汗や体重減少が問題になる人もいます。固定した「白血病化率」で個人の経過を予測しません。
血液と骨髄・遺伝子の検査を組み合わせる
血算と血液像に加え、骨髄生検やJAK2・CALR・MPLなどの検査を医師が検討します。結果から病型とリスクを評価します。
治療は症状とリスクで選ぶ
低リスクで症状が乏しければ経過観察する場合があります。脾腫や全身症状があれば薬を検討し、高リスクなら移植の適応を相談します。
移植は治癒を目指せるが負担もある
同種造血幹細胞移植は治癒的な選択肢ですが、合併症やドナーの条件を含めた評価が必要です。血液内科で利点と負担を確認します。
症状の変化を定期診察で伝える
疲れ・息切れ、左上腹部の張り、寝汗、体重減少、発熱や出血しやすさを記録して伝えます。急な悪化は予定を待たず担当医に連絡します。