概要
サラセミアは、赤血球のヘモグロビンを作る遺伝子の変化により、必要なグロビン鎖が十分に作られなくなる遺伝性の血液疾患です。αサラセミアとβサラセミアがあり、ほぼ無症状の保因者から、幼児期から強い貧血が出る人まで幅があります。疲れ、息切れ、顔色の悪さ、黄疸、成長の遅れなどが気になる場合は血液内科や小児科で相談してください。
原因
遺伝子の変化によりヘモグロビンの産生が不足し、赤血球が壊れやすくなったり十分に作られなかったりします。家族歴、血算での小さな赤血球、ヘモグロビンの種類を調べる検査、必要に応じた遺伝学的検査で型を確認します。小球性貧血を見ただけで鉄欠乏と決めつけず、原因に応じた検査が必要です。妊娠を考える場合は遺伝相談も選択肢です。
治療法
軽症の保因者は治療を要しないことがあります。中等症・重症では状態により輸血が必要です。繰り返し輸血すると鉄が体にたまり、心臓や肝臓などに負担がかかるため、鉄の量を監視し、必要なら鉄キレート療法を行います。造血幹細胞移植や遺伝子治療は一部の重症例で検討されますが、年齢や型、提供者、治療の危険を踏まえた専門的な判断が必要です。
鉄欠乏との区別を相談
小さな赤血球だけで原因は確定しません。血算、ヘモグロビン分析、必要な遺伝学的検査を相談してください。
軽症と重症で治療が違う
保因者は治療不要のことがあり、重症型では輸血などを要します。
輸血後の鉄過剰を監視
定期輸血を受ける場合は鉄の蓄積を確認し、必要なら鉄キレート療法を続けます。
妊娠前の遺伝相談
遺伝する病気のため、妊娠を考える際は本人とパートナーの検査・相談を検討できます。