概要
薬物アレルギーは薬に対する過敏な反応で、飲み薬や注射だけでなく、湿布、塗り薬、目薬などでも起こり得ます。使用後すぐから数時間でじんましん、息苦しさ、嘔吐、血圧低下などが出る即時型と、数日後以降に発疹や発熱などが出る遅延型があります。薬を使った後の症状がすべてアレルギーとは限りません。息苦しさ、声の変化、意識がおかしいなどの急な症状は救急要請してください。発熱を伴う広がる発疹、目・口・唇のただれや水ぶくれも重症薬疹の可能性があるため、直ちに医療機関へ相談してください。
原因
抗菌薬や解熱鎮痛薬などさまざまな薬が原因になり得ますが、薬名だけで決めつけることはできません。薬の名前、用量、使用開始日、最後に使用した時刻、症状が出た時刻と変化、同時に使った処方薬・市販薬・サプリを記録し、お薬手帳や薬の袋を持って相談してください。感染症など別の原因の発疹もあり、過去の『薬物アレルギー』という記録が必ずしも正しいとは限りません。
治療法
疑われる薬の扱いは、症状の重さとその薬が必要な理由によって判断します。新たな発疹などが出たら次の服用・使用前に処方医や薬剤師へ速やかに連絡し、継続や代替薬の指示を受けてください。重い全身症状がある場合は次の使用を待たず救急受診します。医師は使用歴と症状を中心に評価し、必要なら皮膚・血液検査などを行います。検査が陰性でも原因薬を完全には否定できません。薬剤誘発試験は重い反応を起こす恐れがあるため専門の医療機関で慎重に検討し、過去に重症反応が疑われた場合は原則行いません。原因が確定した薬は再使用を避け、医療者に伝えられるよう記録します。一方、根拠が不確かなアレルギー記録は専門医に再評価を相談すると、必要な治療の選択肢を守る助けになります。
呼吸の異常・粘膜のただれは急いで受診
息苦しさや意識障害は救急要請を。発熱を伴う発疹、目や口のただれ・水ぶくれも重症薬疹の可能性があります。
薬と症状の時系列を残す
薬名、使用開始日、最後の使用、症状が出た時刻と内容、併用薬を記録し、お薬手帳と一緒に提示します。
次の使用前に処方医へ連絡
軽い発疹でも継続・変更を自己判断せず、次の服用・使用前に処方医や薬剤師へ速やかに連絡してください。
検査とアレルギー記録を専門医が評価
検査陰性だけで安全とはいえません。一方、誤った記録は治療の選択を狭めるため、必要に応じて専門医に相談します。