概要
骨軟化症は、成人の骨に十分なミネラルが沈着せず、骨が弱くなる病気です。子どもの成長期に似た仕組みで起こる病気は「くる病」と呼ばれます。腰・脚などの骨の痛み、太もも周囲の筋力低下、階段を上りにくい・歩きにくいといった症状が出ることがあります。骨折に似た「偽骨折」が見つかる場合もあります。骨密度と骨質が低下する骨粗鬆症とは原因と治療が異なります。
原因
ビタミンDの不足・作用障害、リン不足、腎臓でリンが失われる病態などが原因になります。食事からのカルシウム不足だけで説明できるわけではありません。吸収障害、腎臓の病気、薬剤、まれにFGF23を作る腫瘍なども調べる場合があります。医師はカルシウム、リン、アルカリホスファターゼ、ビタミンDなどの血液検査と画像所見を組み合わせ、原因を探します。
治療法
原因に合った治療が必要です。ビタミンD欠乏なら不足を補い、栄養や基礎疾患も見直します。低リン血症性の骨軟化症ではリン製剤・活性型ビタミンDや、病型により抗FGF23抗体などを専門医が検討します。腫瘍性なら原因腫瘍の治療が重要です。薬の組み合わせや量は腎機能・血液検査を見て決めるため、リンやビタミンDを自己判断で大量に服用しないでください。日光を浴びることだけですべての病型が治るわけではありません。
骨の痛みと筋力低下が続く
腰・脚など広い範囲の骨痛、階段を上がりにくい・椅子から立ちにくい状態が続けば内科や整形外科で相談します。
カルシウム不足だけと決めない
血液のカルシウム、リン、ビタミンD、アルカリホスファターゼなどを原因に応じて調べます。骨粗鬆症と治療が違います。
リンが低い病型は治療が別
低リン血症性ではリン補充や抗FGF23抗体、腫瘍性では腫瘍の治療など、病型に合う方法を専門医と選びます。
サプリメントを自己判断で大量に飲まない
ビタミンDやリンの過量は害を生じます。処方後も血液・腎機能などの定期確認を受けてください。