概要
食道炎は食道の粘膜に炎症が起きた状態です。胸やけ、酸っぱいものが上がる感じ、飲み込むときの痛みやつかえ、胸の痛みなどがみられます。ただし胸の痛みを食道炎と決めつけてはいけません。数分以上続く胸痛、息切れを伴う胸痛、吐血、食べ物が詰まって飲み込めない場合は緊急に評価を受けてください。症状が続く、食事がとりにくい、体重が減る場合も受診します。
原因
最も多い原因は胃の内容物の逆流ですが、薬が食道にとどまる薬剤性、カンジダやウイルスなどの感染性、好酸球性食道炎など、原因によって病態は異なります。感染性は免疫機能が弱い人で起こりやすく、薬剤性は水をほとんど飲まずに服薬した後や、服薬直後に横になった場合に起こり得ます。症状と薬・基礎疾患を確認し、必要に応じて上部消化管内視鏡や組織検査を行います。
治療法
逆流性食道炎では胃酸を抑える薬が中心で、食後すぐに横にならない、体重管理などを組み合わせます。薬剤性では原因薬を医師・薬剤師と見直し、服薬時の水分や姿勢を調整します。水分制限のある人は自己判断で大量の水を飲まず相談してください。感染性では原因に合った抗真菌薬・抗ウイルス薬などが必要です。好酸球性食道炎では別の治療計画が必要になります。「食道炎」という名だけで胃酸の薬や抗菌薬を一律に使うことはできません。
胸痛や詰まり、出血は緊急評価
長引く胸痛を食道由来と決めつけず、息切れ、吐血、食物が詰まり飲めない場合は救急へ。
逆流・薬・感染など原因を分ける
同じ胸痛・飲み込みづらさでも治療が異なります。服薬歴と免疫を弱める病気・治療を伝えます。
必要時に内視鏡と組織検査
症状が続く、飲み込めない、体重が減る場合は相談し、検査の要否を判断してもらいます。
治療は病型ごとに選ぶ
逆流には胃酸抑制、薬剤性には原因薬の見直し、感染性には病原体に合った治療を行います。