概要
急性呼吸不全は、短い時間で呼吸が十分に働かなくなり、血液の酸素が不足したり二酸化炭素がたまったりする危険な状態です。急な強い息苦しさ、呼吸が速い、唇の色が悪い、混乱や強い眠気がある場合は救急車を呼んでください。酸素だけが低い場合も、二酸化炭素も高い場合もあり、見た目だけでは区別できません。
原因
重症肺炎、ARDS、喘息発作、肺塞栓症などの肺・気道の病気に加え、薬剤による呼吸抑制、神経・筋肉の病気、外傷などでも起こります。医療者は酸素飽和度、呼吸数、意識と循環を確認し、動脈血ガスで酸素・二酸化炭素や酸塩基の状態を評価します。胸部画像や採血などで原因を調べます。
治療法
救急では気道と呼吸、循環を保ちながら、酸素投与、マスクによる非侵襲的換気、気管挿管と人工呼吸などを状態に合わせて選びます。同時に肺炎、気道閉塞、薬剤の影響など原因への治療を行います。酸素の投与量や呼吸補助は原因と血液ガスに合わせて調整するため、家庭で酸素だけを増やして様子を見ることは避けてください。
急な息苦しさ・混乱は救急車
唇の色が悪い、話しにくい、意識が変わった場合はすぐ救急に連絡します。
血液ガスで酸素と二酸化炭素を確認
指先の酸素飽和度だけでは二酸化炭素の蓄積を判断できません。
原因の治療を同時に行う
肺炎、喘息、薬剤、外傷などを調べ、原因に応じた治療を進めます。
呼吸補助は状態に応じて選択
酸素、マスク換気、人工呼吸器などを医療者が呼吸状態に合わせて選びます。