概要
大腿骨頭すべり症は、成長期の大腿骨の骨頭が成長軟骨の部分でずれる病気です。股関節だけでなく、太ももや膝の痛み、足を引きずる歩き方として現れることがあります。数週から数か月かけて進み、歩ける場合もあります。急に体重をかけられなくなった場合は不安定な病変が疑われ緊急の評価が必要です。成長期の原因不明の膝痛や跛行も早めに整形外科で確認してください。
原因
成長途中の骨端線で骨頭が後下方へずれます。正確な原因は分かっていません。肥満、成長期、家族歴や内分泌の病気などがリスクになりますが、男児だけの病気ではありません。診察では股関節の動き、とくに内旋制限を調べ、骨盤と股関節のX線写真でずれを確認します。膝に痛みがあっても股関節を調べることが大切です。
治療法
疑われる間は患側に体重をかけず、早急に専門医の評価を受けます。治療の目的は骨頭がさらにずれるのを防ぐことです。安定した軽症例では、ずれを無理に戻さず現在の位置でスクリュー固定する方法がよく行われます。不安定例や大きなずれでは別の手術方法を慎重に検討します。手術後も荷重制限、股関節の機能回復、反対側の股関節や骨頭壊死などの経過観察が必要です。
膝の痛みでも股関節を確認
成長期の原因不明の膝痛や足を引きずる歩き方は股関節の病気の手がかりです。
疑う間は体重をかけない
歩ける例もありますが、悪化を避けるため荷重を控え、早く診察を受けます。