概要
膝蓋骨亜脱臼は、膝のお皿が本来の溝から一部ずれて不安定になる状態です。完全に溝から外れる膝蓋骨脱臼とは程度が異なります。膝の前側の痛み、ずれる感覚、腫れや動かしにくさが生じます。脱臼が自然に戻っても骨や軟骨が傷ついている場合があります。強い腫れ、膝が伸びない、お皿が戻らないときは早く整形外科を受診してください。
原因
方向転換や転倒などをきっかけに起こり、膝蓋骨が通る溝の形、関節のゆるさ、脚の並び方なども不安定さに関係します。初回の脱臼では診察とX線検査で骨軟骨骨折などを確認し、必要ならMRIで軟骨や靱帯を調べます。亜脱臼や繰り返す不安定感でも、痛みの場所と動作を確認して別の膝疾患と区別します。
治療法
まず損傷の有無を評価し、痛みと腫れを落ち着かせます。骨軟骨骨折がない初回の脱臼や亜脱臼では、状態に応じて短期間の保護や装具、膝と股関節の筋力・動きのリハビリテーションを行います。骨片を伴う、何度も脱臼する、十分なリハビリ後も強い不安定感が残る場合は手術を相談します。骨の形に素因があるだけで全員に手術が必要なわけではありません。
元に戻っても初回脱臼は確認する
自然に戻った場合も骨軟骨損傷が隠れていることがあるため、診察と画像検査を受けます。
再発予防には筋力と動作の回復が必要
装具だけで終わらせず、膝と股関節の運動療法を医療者と進めます。