自傷の危険には緊急支援を利用
自分の安全を保てない、差し迫った自傷・自殺の考えがあるときは救急などへつながってください。
概要
解離性同一性障害(解離性同一症)は、一人の中で自分らしさや行動の状態が切り替わり、日常の出来事や個人情報について記憶の空白が生じる状態です。状態の違いは本人や周囲が気づく場合も、外からは分かりにくい場合もあります。『別々の人が体に住む』『必ず全く記憶を共有できない』という意味ではありません。身に覚えのない出来事、繰り返す記憶の抜け、生活への支障があれば、解離症に詳しい精神科などで相談してください。自傷・自殺の危険が差し迫る場合は緊急の支援を利用してください。
原因
解離性同一症は幼少期の圧倒的な体験や虐待などと関連しますが、個人の症状だけで過去の出来事や原因を断定することはできません。本人や家族の責任と決めつける病気でもありません。診断には症状の経過、記憶の空白、生活への影響について専門家による丁寧な評価が必要です。てんかん、薬・アルコールの影響、ほかの精神疾患など似た症状の可能性も検討します。
治療法
治療の中心は、解離症に理解のある専門家と進める心理療法です。まず安全と日常生活の安定を整え、記憶や状態の切り替わりへの対処を学びます。その後、本人の準備や希望に合わせてつらい経験を扱うことがあります。状態の統合を目指す場合もありますが、状態間の協調を高め生活の支障を減らすことも大切な目標です。解離そのものを直接治す薬はなく、うつや不安など併存する症状には薬を検討します。
記憶の空白と状態の変化を伝える
いつ起こるか、生活への影響、服薬や飲酒の有無を記録し、解離症に詳しい専門家へ相談します。
安全と生活の安定から始める
心理療法での目標は本人と相談し、状態の協調や生活上の機能改善も大切にします。