受診の目安
原因の分からない発熱や体重減少に、紫斑、手足のしびれ、筋肉・関節の痛みなどが重なる場合は、内科やリウマチ・膠原病を診る医療機関に相談してください。強い腹痛や下血、突然の麻痺・意識の異常などがあれば、重い臓器障害の可能性があるため救急受診が必要です。症状だけでPANと判断することはできません。
概要
結節性多発動脈炎(PAN)は、主に中くらいの太さの動脈に炎症が起こる指定難病です。血管が傷む場所により、発熱、体重減少、筋肉・関節の痛み、皮膚の紫斑や潰瘍、手足のしびれなど、症状は人によって異なります。腎臓、腸、脳、心臓などに障害が及ぶこともあります。以前は同じ病気の一型とされていた顕微鏡的多発血管炎(MPA)は、現在は別の疾患です。
原因
多くの人では原因は分かっていません。B型肝炎ウイルスなどの感染後に発症する例も報告されていますが、日本ではB型肝炎に伴う例はまれです。男女差は明らかではありません。
治療法
治療は、どの臓器にどの程度の障害があるかを評価して決めます。副腎皮質ステロイドで炎症を抑えることが基本で、腎臓、消化管、心臓、脳などに重い病変がある場合には免疫抑制薬を併用します。病状が落ち着いた後も再燃や薬の副作用を確認しながら治療を続けます。処方されたステロイドを急に中止せず、減量や変更は担当医と相談してください。
診断では何を調べる?
血液・尿検査で炎症や臓器への影響を調べ、症状に応じて血管の画像検査や組織検査などを組み合わせます。PANだけに特異的な診断マーカーはなく、顕微鏡的多発血管炎など別の血管炎との区別も必要です。検査の種類は症状と全身状態により異なります。
治療中に確認すること
症状が落ち着いても、臓器障害や薬の副作用を定期的に確認します。新たな強い痛み、出血、しびれなどの変化があれば担当医に伝えてください。ステロイドを長く使用している場合は、自己判断で急に中止しないことが重要です。生活や治療の見通しは病状によって異なるため、通院時に確認しましょう。