概要
輸入脚症候群は、胃切除後などの再建手術で作られた腸管の一部(輸入脚)の流れが妨げられ、胆汁・膵液などがたまる病気です。上腹部の痛み、張り、吐き気・嘔吐が起こり、黄疸や膵炎を伴うこともあります。急に強い腹痛が出る、吐き続ける、発熱や黄疸がある場合は、腸の完全閉塞などを考えて速やかに救急評価を受けてください。
原因
ビルロートII法やルーワイ法などの再建後に、癒着、腸のねじれ・内ヘルニア、吻合部の狭窄、がんの再発などで輸入脚が塞がれると生じます。食べ物が十二指腸へ『誤って流れ込む』ことが基本的な原因ではありません。腹部CTは腸管の拡張や閉塞部位・原因を調べる重要な検査で、血液検査などで炎症や肝・膵臓への影響も評価します。
治療法
治療は閉塞の原因と重症度で変わります。完全閉塞や腸の血流障害が疑われる場合は緊急の外科的評価が必要です。状態により点滴・減圧を行い、内視鏡やカテーテルで流れを確保する方法、癒着の解除や再建手術などを検討します。食事を小分けにするだけでは機械的な閉塞を解決できません。胃や膵臓の手術歴がある人は、腹痛や嘔吐が続くとき早めに手術を受けた施設へ連絡してください。
急な強い腹痛は救急評価
胃切除後に強い腹痛・持続する嘔吐・発熱・黄疸があれば、完全閉塞や合併症を含め早く評価を受けてください。
CTで閉塞原因を確認
癒着・内ヘルニア・再発など治療が異なる原因を調べ、閉塞を解除する方法を検討します。