概要
吻合部潰瘍は、胃と小腸などを手術でつないだ場所の近くに生じる潰瘍です。胃潰瘍の手術後だけでなく、胃がん手術や胃バイパス術などの後にも起こり得ます。発症時期は術後1~2年に限りません。上腹部の痛み、吐き気のほか、出血すると吐血や黒い便、貧血がみられることがあります。吐血、黒色便、突然の激しい腹痛があるときは緊急に受診してください。
原因
残った胃酸の影響、吻合部の血流や手術後の構造、喫煙、痛み止めの一部(NSAIDs)など、複数の要因が関わります。症状だけでは再発がんや別の術後合併症と区別できないため、医療者が手術歴と服薬を確認し、上部消化管内視鏡で潰瘍や出血の有無を調べます。必要に応じてピロリ菌なども評価します。
治療法
治療は胃酸を抑える薬を基本に、喫煙やNSAIDsなどの要因を見直し、内視鏡で治癒を確認します。痛み止めを自己判断で中止せず、代替薬を担当医に相談してください。出血時は内視鏡で止血し、穿孔や繰り返す出血・治りにくい潰瘍では手術などが必要になる場合があります。治療法は元の手術方法で異なるため、手術記録が分かる施設で相談してください。
吐血・黒色便・突然の強い痛みは緊急
術後の潰瘍からの出血や穿孔の可能性があります。直ちに医療機関で評価を受けてください。
内視鏡で診断と治癒を確認
手術歴と服薬を伝え、胃酸を抑える治療後も必要に応じて内視鏡で確認します。