概要
胎盤機能不全は、胎盤を通じた酸素や栄養の供給が十分でなくなる状態です。胎児の発育が遅い、羊水が少ない、血流検査に異常があるなどをきっかけに疑います。出生後の爪の長さや皮膚の見た目だけで診断する病気ではありません。胎児が小さくても体質的な場合もあり、健診での経過と血流評価が大切です。胎動がいつもより少ないときは担当の産科へ速やかに連絡してください。
原因
胎盤や母体の血管の問題、妊娠高血圧症候群などが関わることがあります。ただし胎児発育不全には胎盤以外の胎児・母体の原因もあり、胎児が小さいだけで胎盤機能不全と確定できません。超音波で推定体重と発育の推移、羊水量を確認し、臍帯動脈の血流や胎児心拍、母体の血圧なども評価します。
治療法
原因と胎児・母体の状態を確認しながら、健診と胎児監視の頻度、分娩時期を決めます。妊娠週数、胎児の発育・血流・心拍、母体の病気によって方針は異なります。診断されたら全員にすぐ陣痛促進剤を使うわけではなく、早く産む利益と早産の危険を比較します。経腟分娩か帝王切開かも胎児の状態を踏まえて選び、出生後は低血糖などを確認します。
発育と臍帯血流を確認
推定体重の推移と臍帯動脈ドプラなどで胎児の状態を評価します。
分娩まで経過を監視
胎児心拍と血流、羊水量、母体の状態を繰り返し確認します。
全員が直ちに分娩するわけではない
分娩時期と方法は胎児・母体の状態と妊娠週数を合わせて決めます。