概要
低リン酸血症性くる病は、血液中のリンが不足して成長期の骨が十分に硬くならず、O脚やX脚、成長の遅れ、骨の痛みなどを生じる病気の総称です。大人では骨軟化症として骨痛、筋力低下、骨折しやすさが問題になります。歯のトラブルが出る病型もあります。元の記事の『乳児では頭蓋骨が早く閉じるためけいれんを起こす』という説明は一般的な経過ではありません。骨の変形や歩行の変化があれば小児科・内分泌科などに相談してください。
原因
原因には遺伝性のX連鎖性低リン血症(XLH)などと、成人に生じうる腫瘍性骨軟化症や一部の薬剤によるものがあります。FGF23というホルモンが過剰に働くと、腎臓からリンが失われ、活性型ビタミンDも低下します。血清リン、アルカリホスファターゼ、尿中へのリン排泄、骨のX線などを調べ、必要に応じFGF23や遺伝学的検査を加えて原因を分けます。単なる食事不足と決めつけません。
治療法
原因に応じて治療を選びます。FGF23関連の病型では、経口リン製剤と活性型ビタミンD、または抗FGF23抗体のブロスマブが選択肢です。ブロスマブを始める際は、添付文書に従って経口リン製剤と活性型ビタミンDを中止したうえで血清リンを確認します。自己判断で併用・中断しないでください。腫瘍性骨軟化症は原因腫瘍を完全に取り除ける場合に手術を検討し、薬剤性なら原因薬の見直しを検討します。治療中は血液・尿検査や腎機能を継続して確認します。
血液・尿・骨画像で原因を確認
血清リン低値だけで病型は決まりません。尿へのリン排泄、FGF23、家族歴などを合わせて評価します。
遺伝性と後天性で治療が異なる
遺伝性XLH、腫瘍性骨軟化症、薬剤性を分けて治療します。
ブロスマブと従来薬の併用を避ける
ブロスマブ開始前の経口リン・活性型ビタミンDの扱いは主治医の指示に従ってください。