概要
ベーチェット病は、口内炎を繰り返し、皮膚の発疹、外陰部の潰瘍、目の炎症などが起こる全身性の炎症性疾患です。症状は人によって異なり、一度に四つすべてが出るとは限りません。目の痛み・充血・まぶしさ・かすみや視力低下はぶどう膜炎などの可能性があり、放置すると視力に影響します。関節だけでなく、腸、血管、神経に病変が生じることもあります。
原因
原因はまだ特定されていません。HLA-B51などの遺伝的なかかりやすさに環境因子が重なり、免疫・炎症反応が強くなると考えられています。遺伝子だけで発症が決まる病気ではありません。診断では繰り返す口腔内アフタ、皮膚・外陰部・眼の症状、経過を組み合わせ、似た病気を除外しながら必要な臓器の検査を行います。
治療法
治療は症状が出た臓器と重症度で変わります。口や皮膚の病変には局所ステロイド薬やコルヒチンなどを使い、難治性の口内炎にはアプレミラストを検討することがあります。眼の発作には眼科で炎症を抑える治療を行い、再発予防には免疫を調節する薬やTNF阻害薬などを病状に応じて選びます。血管・腸管・神経病変はそれぞれ専門的な治療が必要です。薬を自己判断で始めたり中止したりしないでください。
目のかすみ・痛み・視力低下は速やかに眼科へ
ベーチェット病が疑われる人や診断済みの人に目の痛み、充血、まぶしさ、視界のかすみ、視力低下が出たら、発作が自然に引くのを待たず眼科に連絡してください。後眼部の炎症は視力に関わります。
強い腹痛・下血・神経症状は緊急相談
強い腹痛や血便、突然の片側の手足の動かしにくさ・ろれつが回らない・意識の変化があれば、救急受診を検討してください。血管病変がある人の急な息苦しさや胸痛も救急です。既往と服薬を伝えます。
繰り返す口内炎に別の症状が重なれば受診
口内炎を何度も繰り返し、外陰部の潰瘍や皮疹、目の症状などがある場合は、内科・皮膚科などに相談します。症状が消えても再発するため、出た日・部位・写真、眼科受診歴を記録して伝えると診断の助けになります。
部位別の治療と定期的な評価
口・皮膚、目、腸管、血管、神経では治療が異なります。目の炎症では発作時の治療と再発予防の両方が重要です。診断後は担当医と臓器症状、薬の効果・副作用を確認し、必要な診療科と連携します。