概要
舌痛症は、舌や口の中がヒリヒリ、焼けるように痛むのに、診察で痛みを説明する明らかな病変が見つからない状態を指すことがあります。現在は口腔灼熱痛症候群という名称も使われます。国際分類では、1日2時間を超える痛みが連日のように3カ月を超えて続くことなどが診断の条件です。ただし、舌が痛い人を最初から舌痛症と決めることはできません。
原因
原因は一つに特定されていません。まず舌の傷・口内炎・カンジダ感染・乾燥、鉄やビタミンの不足、糖尿病など、痛みを起こしうる局所・全身の病気を診察と必要な検査で確かめます。痛みが本物であっても、見た目に異常がないことがあります。ストレスが痛みに影響する人もいますが、心理的な問題だけと決めつけることはできません。
治療法
原因となる病気が見つかれば、その病気を治療します。明らかな原因が見つからない慢性の口腔灼熱痛では、歯科口腔外科や口腔顔面痛を扱う医療機関で、痛みの経過と生活への影響を評価し、薬物療法や認知行動療法的な支援などを組み合わせます。薬の種類や効果は個人で異なるため、鎮痛薬・抗不安薬・抗精神病薬を一律の標準治療とせず、担当医と相談してください。
まず口の病変と全身の原因を除外
舌のヒリヒリが続くときは歯科または歯科口腔外科で相談します。傷、義歯、乾燥、カンジダ、貧血や栄養不足などを確認し、原因があれば先に治療します。
見える傷・しこりは別の評価が必要
舌に潰瘍、白・赤い斑、しこりがある場合は、見た目に病変のない口腔灼熱痛症候群とは分けて診察します。長引く病変は早めに歯科口腔外科へ相談してください。
痛みの時間と続いた期間を記録
痛む場所、1日の中で変わる時間、食事や会話との関係、発症からの期間、服薬、生活への影響をメモします。診断と治療方針を相談するときの助けになります。
長期の痛みは専門的に組み合わせて治療
原因病変がなく慢性の痛みが続く場合は、口腔顔面痛を扱う診療科で薬物療法や認知行動療法的な支援を検討します。必要に応じて医科と連携します。薬は自己判断で始めたり止めたりしないでください。