概要
ファロー四徴症は、心室中隔欠損、右心室から肺への血流を妨げる狭窄、大動脈騎乗、右室肥大という4つの特徴を持つ先天性心疾患です。肺への血流が不足すると、酸素の少ない血液が大動脈へ流れ、唇や爪の色が青紫色になることがあります。ただし出生時から必ずチアノーゼがあるわけではありません。泣いたり授乳したりしたときに急に色が悪くなる「チアノーゼ発作」は緊急の対応が必要です。
原因
胎児期に心臓と大血管が形成される過程で生じます。多くの人で明確な原因は特定できません。22q11.2欠失症候群などの遺伝的な状態に関連する場合はありますが、すべての患者に染色体異常があるわけではありません。胎児心エコーや出生後の心エコーで4つの特徴と肺への血流を確認します。新生児の酸素飽和度スクリーニングで発見されることもあります。
治療法
基本となる治療は、心室中隔の穴を閉じ、右心室から肺への血流を改善する手術です。乳児期に一度で修復する場合と、体の大きさや病態に応じて先にシャント・ステントなどで肺血流を確保し、後で修復する場合があります。強いチアノーゼ発作が起きたら救急医療を受けてください。手術後も肺動脈弁逆流、残る狭窄、不整脈などが後年に現れるため、小児期から成人期まで先天性心疾患の専門診療で定期的に確認します。
4つの特徴と肺血流を理解する
心室中隔欠損、右室流出路狭窄、大動脈騎乗、右室肥大が組み合わさります。重症度は肺への血流などで変わります。
急に色が悪くなる発作は救急へ
泣いた後や授乳時に強いチアノーゼ、ぐったり、意識の異常が出たら直ちに救急医療を受けます。
手術の時期と段階は個別に決まる
心室中隔を閉じて肺への血流を改善します。先に肺血流を増やす処置をする児もいます。
修復後も成人先天性心疾患外来へ
肺動脈弁逆流、狭窄、不整脈を長期に確認します。手術で一生のフォローが終わるわけではありません。