概要
カンピロバクター食中毒は、主に生・加熱不十分な鶏肉や、肉から汚染された食品・水などを介して起こる感染性腸炎です。食べてから2~5日ほどたって発熱、腹痛、下痢、吐き気が出ることが多く、血便を伴うこともあります。多くは回復しますが、血便、高熱、飲めない嘔吐、尿が少ないなどがあれば受診してください。まれに回復後に手足のしびれや力が入りにくくなるギラン・バレー症候群が起こり得るため、その症状も見逃さないでください。
原因
カンピロバクターは鶏などの動物の腸管におり、肉を十分に加熱しないことや生肉の汁が調理済み食品へ付くことが主な感染経路です。少量の菌でも発症し得ます。外見の新鮮さや「表面だけ焼いた」ことで安全とは判断できません。生肉とそのまま食べる食品の器具を分け、鶏肉は中心まで十分に加熱します。
治療法
診察では数日前までの鶏肉などの食歴、発症時刻、発熱・血便・脱水を確認し、必要なら便検査や血液検査を行います。治療は水分・経口補水液が中心で、飲めないほどの脱水では点滴が必要になることがあります。多くの人に抗菌薬は不要ですが、重症や重症化リスクがある場合に医師が検討します。下痢の回復後に両脚からのしびれや力の入りにくさが出て、歩きづらい、症状が広がる、呼吸が苦しい場合は速やかに医療機関へ、呼吸障害は救急へ連絡してください。
数日前の鶏肉も食歴に含める
発症は食後すぐとは限らず、2~5日ほどたってから下痢・発熱が出ることがあります。受診時は数日前までの生・生焼けの鶏肉、調理時の交差汚染を伝えます。
血便・高熱・脱水なら受診
血便、高熱、飲めない嘔吐、尿が少ない、立つとふらつく場合は医療機関に相談します。症状が続く場合も別の原因や治療の必要性を確認します。
補水が中心、抗菌薬は重症などで判断
多くは補水で回復します。抗菌薬は重症や重症化リスクがある場合に医師が検討し、全員に一律に使うものではありません。
回復後の新たな手足の脱力にも注意
腸炎が治まってからまれに両脚からのしびれ・脱力が現れ、上方へ広がるギラン・バレー症候群が起こります。歩きづらい場合は速やかに受診し、呼吸が苦しければ救急です。
鶏肉は中心まで加熱し交差汚染を防ぐ
鶏肉を生・生焼けで食べず、中心まで十分に加熱します。生肉を扱った手・包丁・まな板を洗い、サラダなどそのまま食べる食品に肉汁が触れないようにします。